アユカケ
Cottus kazika
淡水カジカと呼ばれるグループの一種。 日本固有種。 種小名に 「kazika(カジカ)」 とあるが、和名でカジカと呼ばれる魚は別にいる。
カジカの仲間では最大 (時に30センチに達するとか)
なので、この種小名になったのだろうか?
成魚は鮎を好んで食べるそうな (ゼイタク者〜!^^)。
しかも、えらぶたにあるトゲでアユを引っ掛けて獲るといわれ、
「アユカケ」 という和名になったらしい (ただし本当はそんな獲り方はしない)。
別名、カマキリ。
河で成長した後、成熟すると海に向かって降下し、浅海の干潟域などで産卵する
「降河回遊魚」。 太平洋側では神奈川、日本海側では秋田より南に分布。
アユが好きなくせに遡上力はそのアユよりも弱く、そのため河口堰などで海との往来が阻まれ、激減しているという。
九頭竜川では天然記念物に指定されている。
この姿で川の底にいると、まわりの石そっくりに溶け込んでしまう。
こうして鳥などの捕食者から逃れるのであろう。
写真はチョコエッグの 「日本の動物シリーズ」
第4弾の一つ。 胸ビレがクリア素材で出来ていて、分割も分かりにくいので、とんでもなくリアル。
参考:
「週刊朝日百科・動物たちの地球88 魚類4・コイ・ナマズ・メダカ」朝日新聞社,1993年
田口哲「フィールドガイド3 日本の魚・淡水編」小学館,1990年