その3.ケアンズ編


 翌11日はかのグレートバリアリーフへ向かうオプショナルツアーに参加したものの……天気がイマイチで波が高く、彼女が船酔いになってしまいました(>_<)。 

Peaceful Dove
Geopelia striata
 たとえ街中のありふれた鳥であっても、日本のスズメやカラスとは違うんですよね。 目の周りが青くてオシャレ。

 ケアンズに帰って後、病み上がりだから夕食はうどんぐらいがいい、と彼女。 あらかじめ調べてあった日本食店へ行きました。 で、自分は何にしよう、とメニューを見ると、ちゃんとご飯の付いた 「弁当」 がある。 お米は旅行中ご無沙汰になるかもしれないし、と白身魚フライ弁当にしました。
 ……ご飯と、フルーツ一切れと、そして、白身魚フライが……同じ様な形と大きさのフライが……7切れ。 なんぼなんでも単調すぎました……。

 オーストラリアの生き物でたぶん人気だと思われるのが、ツチボタル。 これは10日夜のオプショナルツアーで行ってきました。
 何でもツチボタルは光に非常に弱いとのこと。 2人に1個ずつ配られた懐中電灯は下へ向けたままにして、絶対に上へは向けないように、と厳重注意を受け、真っ暗な中を手をつないで歩いていきました。
 やがて到着したのは真っ暗な川辺。 向こう岸の岸壁に、ちょうどホタルと同じ黄緑色の光点が20個ぐらい散らばっていました。 んー、思ったより少ないかな? という気もしましたが、時期が悪いともっと少ないそうな。 ここだけの話、日本で舞うホタルの方がもっと幻想的だなー、と思ってしまいましたが。
 よくN○Kなどの生き物番組で紹介され、かの 「ラピュタ」 の例のシーンのモデルになったと言われる、満天の星のごとく天井いっぱいに光り輝くツチボタル、という光景は、簡単に行けるようなツアーでは見れない貴重なものなんでしょうね。 ニュージーランドのワイトモ洞窟というのがいちばんの本場らしいですが……。ちなみにこのツチボタルはヒカリキノコバエの幼虫で、いわゆるホタルとはまったくの別物だそうで。
 また南十字星も見ることができ、これはとても良かったです。 ちなみに少し離れたところにも十字の星がありましたが、これは通称 「偽十字」 と呼ばれるんだとか。 実際にはりゅうこつ座の一部ですが、たしかにぱっと見はこちらも目立ちますな。 南十字の下にあるのが、ケンタウルス座のアルファとベータ。 ケンタウルスαといえばSFファンには説明の必要はないですね(笑)。
 ところでこのツアー、ガイドのFumi氏のおしゃべりはとても達者で楽しめました。 もしもケアンズのオプショナルツアーに行かれて、Fumiさんにお会いしたらよろしくです。 4月10日ツアーのクイズで 「ルシフェラーゼ」 を正解したヤツ、と言えば、もしかして覚えていて下さってるのではないかと(笑)

 オーストラリアで意外と悩まされたのが、コーヒー。 お店でコーヒーを頼むと、エスプレッソとかラテをはじめいろいろメニューに並んでて、どれだ? と訊かれました。 たまたまその店には日本人っぽい店員さんがいたので、日本で普通に言うコーヒーはどれですか? と訊いてみたものの、その日本のコーヒーをご存じないのだそうな。 えいやっと Long black (3A$) を頼んでみると、日本のブラックコーヒーと大体同じようなものでした。で、以後は Long black があればそれを頼んだけど、ないお店もありましたね……。

 ホテルに戻る途中、「WOOLWORTHS」 というスーパーマーケットに寄ってみると、これがなかなか面白かったですね。 陽気な白人おじさんが突然何か話しかけてきたけど、さっぱり聞き取れない、と焦りまくる。ところがもう一度言った言葉をよく聞くと、何と 「オゲンキデスカ?」 とおっしゃってた! まさか日本語とは思わなかったので、二人とも最初分からなかったんですね。 日本人がここにもよく来るらしく、実際私らが行った時も数組が買い物してました。
 絵葉書や土産物まであり、お手軽そうな野生動物の写真集もあったけど、その本だけ棚の値段表示が割れてなくなってたので見送り (レジで 「高いからやめます」 とは日本語でも英語でもさすがによう言わんし ^^;)。
 ホテルへ戻り、ふと1階の土産物屋を見ると、さっき WOOLWORTHS で見たのと同じ本がある。 値段を見ると、11A$数十セントか……。 これより高いことはないだろうし、これぐらいならケアンズの記念に買ってもいいな、と思い、部屋に戻って一息ついた後、一人でもう一度 WOOLWORTHS へ。 10A$紙幣とコイン数枚を確認し、写真集を手にレジへ向かいました。 店員さんが口にした値段……5ドル数十セント!? 思わず聞き返してしまいましたがな。 ホテルの土産物屋に比べて約半額で入手できてしまいました。

 ケアンズ (+クランダ) で気付いたこと。 自動販売機がない。 とゆーか、飲み物はほとんどがガラスビンかペットボトルで、缶飲料そのものがない。 歩行者はみんな信号を守らない。 でも車はクラクションをほとんど鳴らさない。 自動ドアが少ない。 冷房も少ない。 でもこじんまりとした、良い雰囲気の街でした。